ドイツでは至る所でビオ(有機)食品が売られていますが、そもそもビオ食品ってどういう定義なのだろう?と疑問に思う人も多いのではないかと思います。
実際にはどの程度の有機栽培をビオと称するのか、ナマケモノもふと疑問になり…。
そこで、ドイツ・EUにおけるビオ認証について調べてみることにしました。
そもそもの定義
まずはドイツ公共放送であるZDFで調べてみたところ、ビオと称する食品には、少なくともEUのビオ認証マークが記載されていなければならないとのこと。この認証の条件としては、例えば以下のようなものが挙げられます。
・非有機原料は、厳格に規制された例外の枠内で5%の割合まで使用することができる。
・有機農業に関する法律の要件を満たし、所定の検査を受けた生産者、加工業者、輸入業者のみが、「オーガニック」または「エコ」のラベルを貼って製品を販売することができる。
私がいつも分からなかったのは、精肉類の有機マークは一体何を示しているのか、という点。飼料が有機であればビオとなるのでしょうか?
EUのページを見ると、生産から、飼育までかなり細かく規定が決められています。例えば、ホルモン剤や抗生物質の使用は動物の健康に必要な場合に限る、飼料は100%有機であること、飼料は動物が飼育されている農場、または同じ地域の農場のものを主に使用すること、成長剤の禁止、などなど多岐に亘ります。ホルモン剤などは私達の健康を脅かすものでもあるので、認証マークがついていると安心ですよね。
こんなに細かい決まりがあるとは知りませんでした~
ドイツの認証マーク
また、EUの認証マークに加えて、ドイツの認証マークもあります。これもEUの認証条件とほぼ同じとのこと。
これら二つの認証マークのガイドラインに加えて、各団体が独自のガイドラインを設定することもできます。例えば、ドイツで有名なDemeter、Naturland、Biolandといった団体は、許可される飼育頭数に関してはかなり厳しい条件を設けているようです。Demeterでは、自前の有機飼料を使って飼育できるよう、飼育頭数に制限を設けています。また、仔牛の除角を唯一禁止する有機団体でもあるそうです。年会費75ユーロで、賛助会員になれるそうで、色々なイベントへの参加が可能になれるほか、会員から集めた費用の10%が新たなプロジェクトの資金として使用されるとのこと。
気軽にビオ食品を手に入れるためには?
日本ではオイシックスや生活クラブなど、有機食品(又は減農薬)を手軽に購入して配達してもらえるサービスがあり、便利ですよね。ドイツでもそういうサービスがあると良いのですが…。と思って探してみたところ、似たような配達サービスがありました。ミュンヘン近辺ですと、このお店とか。2~3人分の地元の有機野菜・果物が25ユーロくらいで売られてます。
日本に住んでいた頃は、忙しかったこともあり、どういう食品を購入するかまで、正直なところ頭が回っていませんでした。でも、農薬や化学品を摂取しないに越したことはないし、健康な体なくして仕事はできません。価格は通常の製品と比べれば高くなりますが、それでも、安い食品を購入して将来病気になってしまっては元も子もありませんよね。自分への過去の戒めも兼ねて、改めて、日々の食生活と食品の品質にこだわろうと思ったのでした。
この機会に是非、みなさんも有機食品を購入してみてはどうでしょうか?