ここ最近、ホームオフィスが続いており、お家時間をどう充実させるか考えていた。コーヒーとお茶(特に中国茶が最近好き)の時間が自分にとっては大切なので、美味しいコーヒーを探して街歩きをすることに。今回は、友達におすすめされて一度行ってみたかった、Man vs. Machine というコーヒー屋を訪ねることにした。

自宅ではハリオのハンドドリップを使っているのですが、友達からは、それならここのコーヒー豆がオススメだよ!と教えてもらいました。
2014年に創業したこちらのコーヒー屋、クオリティを重視しており、販売されているコーヒーは全てスペシャルティコーヒーである。スペシャルティコーヒーとは、生産者のトレーサビリティが明確で、味も香りも含め高級品質と認定されたもの。評価点80%以上のコーヒーのみが認定されるもので、全体の流通量の5%ほどのものらしい。
ドイツのコーヒー事情
ドイツのコーヒー消費量は年々上昇しており、2024年は一人当たりのコーヒー消費量がなんと163リットル!電車で遠方に出かけても、駅ではコーヒーカップを持った人があちこちに。街を歩いていても、方々からコーヒーの良い香りが漂ってきて、コーヒー消費大国と言われるのも頷ける。そんなドイツでも、労働保護や自然保護の観点から、なるべくフェアな製品を、という声が高まっている。
正直なところ、コーヒーにこれまでそんなにこだわりがなかったので、どれだけ味が違うのだろう、とワクワクしながらカフェを訪問。ドイツのグルメ情報誌Der Feinschmeckerでは、ドイツで一番美味しいコーヒー屋と紹介されていたらしいので、期待が高まる。
ミュンヘンのお店へ
ミュンヘンのSendlinger Torから歩いて5分程のところにあり、通りの立て看板には、「日本のアイスコーヒーもあります」との記載が。ドイツに初めてくる人には奇妙に見えるかもしれないが、日本で一般的なアイスコーヒー(冷たいコーヒー)はドイツには存在しない。アイスコーヒー(ドイツ語ではEiscafe)を注文すると、コーヒーにアイスクリームと生クリームを入れたコーヒーフロートのようなものが出てくる。

夫はコーヒーが苦手なので、抹茶ラテを注文。抹茶は最近ドイツで大人気で、多くのカフェで抹茶ラテを楽しめる。もちろん、乳糖不耐症のお客さん用に、豆乳やオートミルクで注文することもできる。

ちなみに、こちらのお店の抹茶ラテは砂糖やシロップなどは入っていないので、甘いものが苦手な人にもオススメです。
店内の雰囲気とお値段
さて、気になるお味だが、味のバランスがとても良い。酸味、苦みのバランスが良く、とがった味がせず、全てが丸く収まっている。後味もスッキリしている。とっさにカプチーノを頼んでしまったので、次はブラックで飲んでみたい。
店内はあまり広くなく、15席程度しかない。路上にもいくつかテーブルは設けられているが、週末はほぼいつも満席なので、お天気が良ければテイクアウトをするのも良い。

お値段は、カプチーノで4.5€程度と、他のカフェに比べると少々割高感はあるものの、質と味に鑑みれば、そこまで高いとも思わない。
店内ではコーヒー豆も販売しており、こちらは、250グラムで15€~19€となる。日常的に飲むには高いので、特別な日にちびちび飲む用に買ってみることにした。私は飲んでも1日1杯程度で、カフェインに弱いので、今回はデカフェを購入。週の半ば、やる気が下がってきたころにでも開封して、楽しみたい。
エチオピア、コロンビア産が多く、香りの特徴も「ラベンダー」「ベリー」など色々あるので、自分の好みのものを探してみてほしい。ちなみに、パッケージはCO2ニュートラル、再生可能な材料で作られていて、エコを気にする人にもおすすめだ。

まとめ:質を求める時代へ
今回、お店に出向いて感じたのが、フェアトレードのものと、通常売られているものとの価格の差があまりにも大きいこと。もちろん品質の差によるところも大きいが、市場において公正な価格で取引されず生産者に利益が生じないケースは多いのではないだろうか。「安く大量に」という時代は限界が見えつつあり、これからは「高いけど少量のものをじっくり楽しむ」時代にシフトしていくだろう。そんなことを考えながら、自宅でじっくり美味しいコーヒーを味わいたい。